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小さいおばけ [小説、童話]

8月になりました。今月はお盆まで、夏の暑さをぶっ飛ばすような、お化けの物語や怪奇現象の本を紹介します。


小さいおばけ

小さいおばけ

  • 作者: オトフリート・プロイスラー
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2003/07/16
  • メディア: 単行本




古いお城に住んでいる小さいおばけ。
おばけは夜になると目を覚まします。そして、お城の中を回ったり、外へ出かけたりします。
おばけは一度でもいいから、昼の様子が見たくて仕方ありません。夜の生きものは昼の光に向かないようにできている、という親友のミミズクのアドバイスも聞こうとしません。
そんなある日、おばけは昼に目を覚まします。そして、日の光の下に飛び出したら・・・。それからおばけは行く先々で、大騒動を巻き起こします。
やがておばけは、「黒い怪人物」と呼ばれ、町の人たちに警戒されるようになります。

小学校の時に読んだお話で、ページをめくる度にとてもワクワクした記憶があります。
おばけに驚いて逃げる人たちや、好奇心のあまりにおばけを追いかける子供たちには笑えます。
最初のページには、こういう夜おばけというものは、人がおこらせさえしなければ、だれにもわるいことなんかしないんです、と書いてあります。これは、「おばけは、いい人には優しくて、悪い人には怖いんだな」と、私は解釈しております。

何より、おばけが持っている、13のカギ[パスワード]が付いた、カギ束がこの物語のキーワードなんです。やはりカギだけあって、物語のカギなんですね(笑)。
実はこのカギ束、ただのカギ束ではないんですよ。空中でひとふりすると、どんなにカギのかかったものでも、たちまち開いてしまうんです!(だからおばけはどんなところでも入れるんですね)しかも、もうひとふりすればまた閉まるんです。実に便利な道具です。あったらほしいアイテムの1つです。

この前紹介した、「オニの子・ブン」に似通ったところもありますが、これも実に面白いです。
ジブリのアニメになりそうな感じです。
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