SSブログ

素顔のカラヤン [実話、エッセイ]

今日は大指揮者カラヤンの誕生日です。今日はそれにちなんで、カラヤンの本を紹介しますね。
カラヤン、クラシックに興味ない人でも一度は聞いた事がある名前だと思います。そして、私がもっとも尊敬してやまない人物です。動画サイトでもオーケストラを指揮するカラヤンをしょっちゅう見ています。指揮するカラヤンはカッコいいですね[黒ハート]
なので、今回はカラヤンについて、熱~く語っちゃいますね~[わーい(嬉しい顔)]
カラヤンといえば、気難しそうで近寄りがたい雰囲気がありますよね。今回はカラヤンのそのようなイメージを吹っ飛ばしてくれる一冊↓を紹介します。

素顔のカラヤン 二十年後の再会



カラヤンの通訳、秘書を務めた方が、カラヤンのありのままの姿を語って行きます。楽壇(音楽家の社会)の帝王と呼ばれたカラヤンですが、本当のところはどうだったのでしょうか。
ネットを検索すればカラヤンの話がいろいろ聞けますが、さすがに細かいところまではネットでは無理ですね。

カラヤンも虎視眈々としているかと思えば、どこかツンデレみたいなところがあったりもします。あ、虎視眈々とは、じっとチャンスを狙うという意味ですよ。
読めば読むほど自分がカラヤンに会っている気分がします。


笑えるシーンを少し紹介しますね。

まず1つはこちら↓。本書からの引用です。
カラヤンの宿泊した京王ホテルプラザといえば、もう一つ印象に残る思い出があります。(中略)この台風の中でカラヤンは大丈夫だろうかと部屋に様子を見に行きました。するとカラヤンは窓際で腕組みをして外を見ながら立っているではありませんか。「あのー大丈夫ですか?」と声をかけると、「何のことだい?」という表情が返事の代わりでした。そしてゆっくりと微笑を浮かべて、「さっきから、まるでヨットに乗っているみたいで気持ちよくて楽しんでいるんだよ」

2つ目はこちら↓
サインをしに戻ってきたカラヤンに店員が、
「お客様、大変申し訳ございませんが、こちらのカードはすでに有効期限が切れておりまして・・・」
と言うではありませんか!何の話をされているのかまったくわからない様子でキョトンとしている、そんなカラヤンの顔を見るのも申し訳なく思って、ついつい下を向いてしまったものです。彼は彼で、クレジット・カードに有効期限があるということも知らなかったのですが、おそらく、クレジット・カードを使ったことも、自ら買い物に行ったことなどもあまりなかったことでしょう。

いや~、カラヤンもお茶目ですね~[わーい(嬉しい顔)]
今までイメージしていたカラヤンのギャップ(差)があまりにも激しすぎて思わず笑い転げながら読んでましたよ[わーい(嬉しい顔)]

オーケストラの指揮だけではなく、スキーもできるわ、ジェット機も操縦するわで、カラヤンって何でもできるんだな~、と思わず感心しちゃいました。感心したのはそれだけではありません、また本書からの引用です。

几帳面なカラヤンの性格が表れているのは、書籍、楽譜その他がキチンと整頓されているにもまして、棚の上にはワイシャツや衣類がすべて同じサイズにたたまれて同じ向きに一糸乱れず整理整頓されています。
いや~、私も見習わないといけませんな~。やはり成功者は私生活までしっかりしているんですね~。
あと、お金はかなりあったと思いますが、カラヤンは意外と物欲(お金やものを手に入れようとする欲望)がないんですよ。あと、カラヤンは基本を大切にする人でした。

あと、終盤(終わりに近い部分)の、「人間はその人にできることをやればいいんだよ。私は自分にできることをやったまでのこと。あなたはここで、あなたのできることをやればいいんだよ。たとえば、若い演奏家を育てるとか、若い音楽家にここで演奏できるチャンスを作ってあげるとかね・・・・・・」
というカラヤンの言葉が好きです。

カラヤンの最期を看取ったのも日本人(著者ではない)だそうです。最後のシーンは泣きましたよ![もうやだ~(悲しい顔)]

著者だからこそ語れる真実!
カラヤンが存命中(生きている時)から知っている方もそうでない方も、読んでみてはいかがですか。でも、本当のカラヤンファンは見ないほうがいいかもしれませんよ・・・。カラヤンのイメージが崩れる!って感じになるかもわかりませんから(笑)。
ちなみに、今年はカラヤンの没後25年という事で、CD売場でもちらほらと話題になっています。
私も一度、カラヤンのお墓を訪れたいです。そして、花でも置いて行きたいです。

これは私の生き方を変えた一冊でもあります。自分の生活が少しでも乱れたり、基本をおろそかにしたり、物欲にかられそうになる度に、カラヤンを思い出す事にしております。

ここから先はおまけです。何よりカラヤンとの出会いが面白いんですよ。また本書からの引用です。

開園まであと五、六分。「大変、大変、急がなければ!」
これから天井桟敷まで、四階段分の階段を駆け上がらなければなりません。(中略)非常階段への鉄の扉を、思いっきり体重をかけて押し開きました。
踊り場に一足踏み出た途端、ギョッと驚いたグレーの二つの眼が私の目の前にありました。燕尾服の上から黒いカシミアのコートを羽織り、オーケストラの舞台担当のインスペクターを従えて非常口から上がってきた人は、なんとカラヤンその人だったのです。
(中略)カラヤンは、ただただ、鳩が豆鉄砲をくらったような丸い目をしてこちらを見ていました。
(中略)カラヤンと目があった途端、とっさに「すみません!」とぴょこりとお辞儀をして、まだ立ち止まったままのカラヤンを尻目に、五階席までの階段をいっきに駆け上がりました。

著者とカラヤンの出会い.png

これは著者とカラヤンの出会いを想像して描いた絵です。もし、皆さんの想像とちがっていたらごめんなさい。ヘタな絵で恥ずかしいのですが、どうしてものせたくなりました。
なんか出会いが漫画やドラマみたいで、どうしても描きたくなってしまいました。何より、カラヤンの後ろ姿を描くのが一番苦労しましたね。動画サイトを見ながら描きましたよ(笑)。
ちなみに著者は、中学時代の自分をモデルにして描きました。もし、著者が自分だったらな・・・、と思ったのです。


ところで「悪魔の誕生日事典 2012」によりますと、4月5日生まれの人は、忍耐強く自分の道を突き通す信念の持ち主だとか。

根気があり、状況に関係なく集中力を発揮できる人。他人に妨害されても自分の信念を曲げない強い精神力を持っている。ただし、干渉を嫌うあまり、話し合いすら避ける傾向がある点は要改善。集中すると視野が狭くなりやすいので、意識して客観的になる事ことも大切。
そして、気になる4月5日生まれの人の裏の顔といえば、視野が狭く、表面的な部分にのみ気をとられてしまい、裏側にあるものを見逃しがち。また、自分のいう事が他人の迷惑になっていても気づかないことが多い、とか。

そうです、まさにカラヤンの性格そのもですよ。93Pに書いてありますが、カラヤンは何事も極めないと気のすまない性格だそうで。終戦後は指揮活動を禁止されてしまいます。しかし、それでもめげずにスコア(楽譜)の勉強をしました。ちょこちょこと触れられていますが、カラヤンは忍耐強い性格なのです。
しかし、それがカラヤンのいいところでもあり、短所でもあるんですね。それゆえにベルリンフィルの連中とぶつかる事もありました。そしてあげくの果てには、あるクラリネット奏者を巡って、ベルリンフィルとケンカ別れしてしまいます。そしてその後はウィンフィルの指揮をしていたそうです。
でも、めげない事とあきらめない事は大切ですね。やっぱり見習わないと![わーい(嬉しい顔)]
コメント(2)  トラックバック(0) 

コメント 2

川島

>人間はその人にできることをやればいいんだよ。私は自分にできることをやったまでのこと。あなたはここで、あなたのできることをやればいいんだよ。

本当に素晴らしい言葉ですね。
常に基本を大切にしなければ^^;
「絵」もカラヤンさんへの思いが伝わります☆
by 川島 (2014-04-07 08:23) 

のべる・K

>川島さん

カラヤン、ご存知ですか。

そうなんですよ。ホント、素晴らしい言葉なんですよ。
そうです、基本は大事ですよ。
絵、気に入っていただけましたか。私もうれしいです。
by のべる・K (2014-04-07 20:16) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0