そんな友だちなら、いなくたっていいじゃないか! [思想、哲学]
夏休みですね。中には「休み中は友だちと遊ぶんだ」という方もいるとは思いますが、この時季は一人になる時間が多いと思います。なので友だちについて一度考えてみてはいかがですか。
あと、最近クラスメイトを殺したという事件もありましたね。だからこそ今、本当の友だちについて考えてみたいのです。
そんな友だちなら、いなくたっていいじゃないか! (齋藤孝のガツンと一発文庫)
本当の友達とは何か、ひとりの時間の過ごし方、友達の上手な作り方が書いてある本です。
我々はいつも一人でいる人を見る度に「あいつ友達いないのかな・・・」とか、みんなでワイワイ集まっている人たちを見ては、「ああ、楽しそうでうらやましいな」考えますが果たしてそうでしょうか。
まず最初に、「つるむ関係」と「友だちは」違う、という説明に入ります。
本書にも書いてありますが、メールが来ないと「嫌われている」とか「仲間外れにされた」という感覚に陥るケースもあるそうです。勿論、メールだけでは本当の友だちはできません。
ひとりの時間の過ごし方についてはこんな興味深い事が書いてあります。本書65Pからの引用です。
本とは、目で字を追って読むものだけれども、じつはそれは、「ひとりの時間なのに、だれかの話を聞けること」だと、ぼくは思います。
ちゃんとした話を、それも特等席でじっくりと聞けるわけです。
本を書いた人(=作家)と、読んでいる人(=キミ)の関係は、「つるんでいる」関係ではありません。
そういえば、クラスメイトを殺したあの子も読書が好きだといってましたよね。だとしたら、この本に出会えていればもっと違っていたのかもしれません。あと、殺された子にもこの本をススメたかったです。
あと、テレビやゲームはあまりおススメできないとか。
あと、いじめをしている仲間同士は遠慮の固まりだそうで。これもいわゆる「つるむ」関係だそうです。
イチロー選手などいろんな有名人を例に、ひとりで強くなるためのヒントもあります。
ひとりの時間はエネルギーをため込むための充電期間とか仲のいい友だちこそ距離をおこう!と書いてあります。そういえばこの間紹介した「孤独のチカラ」にも似たような事が書いてあります。ってこの本、著者が「孤独のチカラ」と同じじゃん!通りで・・・。
私も人間関係が苦手で、あまりつるまないほうでした。読んで、自分がしてきた事は間違ってなかったんだな、と安心しました。
で、そもそも「つるむ」というのは、辞書で調べてみると、連れ立つ。連れる、もっと簡単にいえば、同行する、ですね。「つるむ」という言葉は、どちらかといえば、悪い意味で使われる事が多いみたいですね。ある人の話だと。共犯関係を結ぶ、仲間と一緒にいるという意味にも使われるそうです。
あと、著者自身の体験や「走れメロス」などいろんな物語を例に本当の友情についても書かれています。
本当の友だちとは「本気」と「信頼」だと著者は語っています。
友だちを作る一番の方法は好きな事を語る事だそうです。しかしながら、何でも好きな事を語ればいいってもんじゃないそうで。それについては、113Pからこのような事が書いてあります。
あなたがサッカーを好きだとしますと、サッカーが好きな人とはサッカーの話ができる。でも、サッカーに興味がない人とは、なぜかサッカーの話が盛り上がりませんね。よく考えてみたら当たり前のことだけど。(中略)だから、自分が好きなものを、ひとりだけの人に話しても、うまくいかない場合がある。
じゃあ、どうしたらいいだろう?
はい、そういうときは、サッカーの話はAさんとして、『ONE PIECE』の話は別のBさんとすればいいんですね。
なるほど、なるほど、つまり自分が好きな話題やジャンルを、相手によって使い分ければいいって事ね(笑)。今回の事件も、同じ趣味で気が合う仲同士だったみたいですね。
あと、たとえ話をする時など、相手が興味のない話をどうしてもしなければならない時は、個人的な意見ですが、この間のグリーンベレーさんのコメントみたく「あなたの興味の範囲外ですが」などと前もって付け加えておいたほうがいいと思います。
好きなことマップは実に興味深いです。私も作ってみようかな。
難しい言葉もなく、漢字にはすべて振り仮名がふってありますし、小学生でもサクサク読めます。何より、タメ口っぽい文章が親しみやすいです。
さあ、今もう一度友達とは何か、考えて行きましょう!
ちょっと追記します。96Pにはこう書いてあります。また本書からの引用です。
「そんな友だち」というのは、自分が努力しようとしているとき、伸びようとしているときに、マイナスに働いてしまう人のことだということが、少しはわかってもらえただろうか?
「オレ勉強するわ」
といったときに、
「なに、あいつ裏切りやがって」
「なんだよ、ガリ勉野郎」
などと言う人のことであり、そんな雰囲気のことです。
たんなる「ひがみ根性」で足を引っ張るような、そんな人間関係は必要ありません。
すごく仲がいい友だちだと思っていた子に、イヤなことを言われたとか、仲間はずれにされたということは、じつは、ほとんどの人が体験しています。
あと、「他人の好きなことはけなさないこと」とも書いてあります。
人の好きな事をバカにしたり、仲間外れにされたり(またはしたり)、嫉妬したり、などなど・・・。この本に書いてある事は、実は私もほとんど経験があるんですよ。
例えば、勉強ができる子に「ねぇキミ、勉強教えてよ」といえたらそれでいいのですが、人間なかなかそうは行かないものですね。
私も吹奏楽部の子たちには、激しく嫉妬した事があります。本書を読んだ瞬間、ピアノやトランペットなど、楽器が上手な子に「ねェ、私も上手になりたいから教えてよ」といえばよかったと後悔しました。
いや~読めば読むほど、グリーンベレーさんが中学時代から付き合っていた人と絶交した理由がわかるような気がするな・・・、と思います。
著者には中学時代からの同級生がいて、今でもその人とは友だちだそうです。で、お互いに同じ事をする場面があったら、敢えて違うグループに入るようにしていたそうで。それは、お互いの事をよく知り尽くしているし、同じグループに入っても意味がないから、といっています。相談したわけではないものの、お互いにそのほうがいいと、直感的にわかっていたとか。そして、ふたりで会えば、それぞれが別の場所で吸収したことを話しあったり、教え合ったりしたそうです。
そういえば、脚本「ラブレターズ」の、幼馴染み同士のアンディとメリッサもやがて、お互いに距離を置いて暮らしましたよね。アンディとメリッサも親しい仲だからこそ、お互いに別々な道を歩むようになったと思われます。
そうそう私にはお互いの親同士も友だちで、小さいころから知っている友だちがいます。最近会ってませんが、今でも仲はいいです。中学時代の先生には今でも、一年に一回会う程度です。いずれもあまり会えないものの、今でも仲がいいのです。たまーに会う度に、やはりお互いに別な場所で吸収した事、学んだ事を教え合ったりします。
この本を読んで、「仲がいいからこそ距離を置く・・・!じゃあ今までしてきた事は正しかったんだ・・・!」と思いました。
あと、最近クラスメイトを殺したという事件もありましたね。だからこそ今、本当の友だちについて考えてみたいのです。
そんな友だちなら、いなくたっていいじゃないか! (齋藤孝のガツンと一発文庫)
本当の友達とは何か、ひとりの時間の過ごし方、友達の上手な作り方が書いてある本です。
我々はいつも一人でいる人を見る度に「あいつ友達いないのかな・・・」とか、みんなでワイワイ集まっている人たちを見ては、「ああ、楽しそうでうらやましいな」考えますが果たしてそうでしょうか。
まず最初に、「つるむ関係」と「友だちは」違う、という説明に入ります。
本書にも書いてありますが、メールが来ないと「嫌われている」とか「仲間外れにされた」という感覚に陥るケースもあるそうです。勿論、メールだけでは本当の友だちはできません。
ひとりの時間の過ごし方についてはこんな興味深い事が書いてあります。本書65Pからの引用です。
本とは、目で字を追って読むものだけれども、じつはそれは、「ひとりの時間なのに、だれかの話を聞けること」だと、ぼくは思います。
ちゃんとした話を、それも特等席でじっくりと聞けるわけです。
本を書いた人(=作家)と、読んでいる人(=キミ)の関係は、「つるんでいる」関係ではありません。
そういえば、クラスメイトを殺したあの子も読書が好きだといってましたよね。だとしたら、この本に出会えていればもっと違っていたのかもしれません。あと、殺された子にもこの本をススメたかったです。
あと、テレビやゲームはあまりおススメできないとか。
あと、いじめをしている仲間同士は遠慮の固まりだそうで。これもいわゆる「つるむ」関係だそうです。
イチロー選手などいろんな有名人を例に、ひとりで強くなるためのヒントもあります。
ひとりの時間はエネルギーをため込むための充電期間とか仲のいい友だちこそ距離をおこう!と書いてあります。そういえばこの間紹介した「孤独のチカラ」にも似たような事が書いてあります。ってこの本、著者が「孤独のチカラ」と同じじゃん!通りで・・・。
私も人間関係が苦手で、あまりつるまないほうでした。読んで、自分がしてきた事は間違ってなかったんだな、と安心しました。
で、そもそも「つるむ」というのは、辞書で調べてみると、連れ立つ。連れる、もっと簡単にいえば、同行する、ですね。「つるむ」という言葉は、どちらかといえば、悪い意味で使われる事が多いみたいですね。ある人の話だと。共犯関係を結ぶ、仲間と一緒にいるという意味にも使われるそうです。
あと、著者自身の体験や「走れメロス」などいろんな物語を例に本当の友情についても書かれています。
本当の友だちとは「本気」と「信頼」だと著者は語っています。
友だちを作る一番の方法は好きな事を語る事だそうです。しかしながら、何でも好きな事を語ればいいってもんじゃないそうで。それについては、113Pからこのような事が書いてあります。
あなたがサッカーを好きだとしますと、サッカーが好きな人とはサッカーの話ができる。でも、サッカーに興味がない人とは、なぜかサッカーの話が盛り上がりませんね。よく考えてみたら当たり前のことだけど。(中略)だから、自分が好きなものを、ひとりだけの人に話しても、うまくいかない場合がある。
じゃあ、どうしたらいいだろう?
はい、そういうときは、サッカーの話はAさんとして、『ONE PIECE』の話は別のBさんとすればいいんですね。
なるほど、なるほど、つまり自分が好きな話題やジャンルを、相手によって使い分ければいいって事ね(笑)。今回の事件も、同じ趣味で気が合う仲同士だったみたいですね。
あと、たとえ話をする時など、相手が興味のない話をどうしてもしなければならない時は、個人的な意見ですが、この間のグリーンベレーさんのコメントみたく「あなたの興味の範囲外ですが」などと前もって付け加えておいたほうがいいと思います。
好きなことマップは実に興味深いです。私も作ってみようかな。
難しい言葉もなく、漢字にはすべて振り仮名がふってありますし、小学生でもサクサク読めます。何より、タメ口っぽい文章が親しみやすいです。
さあ、今もう一度友達とは何か、考えて行きましょう!
ちょっと追記します。96Pにはこう書いてあります。また本書からの引用です。
「そんな友だち」というのは、自分が努力しようとしているとき、伸びようとしているときに、マイナスに働いてしまう人のことだということが、少しはわかってもらえただろうか?
「オレ勉強するわ」
といったときに、
「なに、あいつ裏切りやがって」
「なんだよ、ガリ勉野郎」
などと言う人のことであり、そんな雰囲気のことです。
たんなる「ひがみ根性」で足を引っ張るような、そんな人間関係は必要ありません。
すごく仲がいい友だちだと思っていた子に、イヤなことを言われたとか、仲間はずれにされたということは、じつは、ほとんどの人が体験しています。
あと、「他人の好きなことはけなさないこと」とも書いてあります。
人の好きな事をバカにしたり、仲間外れにされたり(またはしたり)、嫉妬したり、などなど・・・。この本に書いてある事は、実は私もほとんど経験があるんですよ。
例えば、勉強ができる子に「ねぇキミ、勉強教えてよ」といえたらそれでいいのですが、人間なかなかそうは行かないものですね。
私も吹奏楽部の子たちには、激しく嫉妬した事があります。本書を読んだ瞬間、ピアノやトランペットなど、楽器が上手な子に「ねェ、私も上手になりたいから教えてよ」といえばよかったと後悔しました。
いや~読めば読むほど、グリーンベレーさんが中学時代から付き合っていた人と絶交した理由がわかるような気がするな・・・、と思います。
著者には中学時代からの同級生がいて、今でもその人とは友だちだそうです。で、お互いに同じ事をする場面があったら、敢えて違うグループに入るようにしていたそうで。それは、お互いの事をよく知り尽くしているし、同じグループに入っても意味がないから、といっています。相談したわけではないものの、お互いにそのほうがいいと、直感的にわかっていたとか。そして、ふたりで会えば、それぞれが別の場所で吸収したことを話しあったり、教え合ったりしたそうです。
そういえば、脚本「ラブレターズ」の、幼馴染み同士のアンディとメリッサもやがて、お互いに距離を置いて暮らしましたよね。アンディとメリッサも親しい仲だからこそ、お互いに別々な道を歩むようになったと思われます。
そうそう私にはお互いの親同士も友だちで、小さいころから知っている友だちがいます。最近会ってませんが、今でも仲はいいです。中学時代の先生には今でも、一年に一回会う程度です。いずれもあまり会えないものの、今でも仲がいいのです。たまーに会う度に、やはりお互いに別な場所で吸収した事、学んだ事を教え合ったりします。
この本を読んで、「仲がいいからこそ距離を置く・・・!じゃあ今までしてきた事は正しかったんだ・・・!」と思いました。
2014-08-04 23:39
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