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孤独と不安のレッスン [思想、哲学]

寂しがり屋の方はぜひこの記事を読んでください。

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そもそも孤独とはなんだろうか、と思い読んでみました。
本書にも書いてありますが、孤独の素晴らしさが書いてある本です。
面白い事に、孤独には「本当の孤独」と「ニセモノの孤独」があるそうです。本当の孤独は、「本当だろうか?本当に、孤独とは価値があって素晴らしいんだろうか?」と、本書を閉じたあと一人で考えられるのが、本当の孤独だそうです。ニセモノの孤独とは、本書を閉じたあと、すぐに誰かに電話やメールをしたり、孤独である事がミジメで、1人である事がつらくて我慢できない、タイプだそうです。
私は昔から孤独が大好きです。1人だと傷つくこともなくて快適ですからね[わーい(嬉しい顔)]!しかし年を取るにつれ、周りからいつも1人でいるところを変な目で見られたり、他人と関わる事を要求されたりするなど、1人でいる事はそんなに変な事だろうか、とだんだん思うようになりました。勿論、著者もそのような事をいっています。
まず知ってほしいのが、5ページにも書いてありますが、どんな人でも、たとえそれが成功者であっても不安からは一生逃げられないという事ですね。
簡単な内容の説明ですが、孤独に苦しんだらどうすべきか、なぜ一人はミジメだと思ってしまうのか、孤独のよさ、人付き合いになれるための方法など孤独と不安を乗り越えるためのヒントが書かれています。

さて、私が最も興味を持ったのが、「他人」と「他者」の違いです。これは似ているようで意味が全然違うんですよ。まず他人はただ周りにいるだけの人だそうです。で、他者は、よろこびと不安をくれる人、あなたが愛しながら憎んでいる人だそうです。
これは私なりの解釈ですが、他人は自分にとってどうでもいい人、他者は自分にとってかけがえのない人、って感じですね。そして、人は他者と付き合って人は進歩するそうです

必ず知ってほしいのが、152Pから書いてある、人間はわかり合えないのが当たり前である、というところですね。自分の気持ちを全部わかってもらおうとするから、ケンカにもなるし、腹も立つんです。
前にもいいましたが、お坊さんでさえも人の気持ちをすべてわかるのは無理なんです。

勿論、いくら寂しいからといって誰かに依存してもいけません。本書には「信頼」と「依存」は違うと書いてありますし、さらに著者はこう語っています。本書からの引用です。
たった1人、依存の関係を作ることは、とても危険です。その人に過剰な負担をかけている場合もあるし、その人が健康でなくなったり、死亡した場合、依存していた人がパニックになって立ち直れないことが多いからです。一方の依存が強すぎるて、最後には依存されていた人が相手を憎む関係になることもあります。
う~んなんかすごくわかるような気がしますね。まぁ、簡単にいえばあまり人を頼り過ぎるな、という事ですかね。実はこれ、依存するほうとされる方、どちらも私が身を持って、つまり自分の経験で知ってる事なんですよ。ある人に依存して、相手に愛想つかされた時はとてもショックでしたよ・・・。そして依存された時は、それはもう大変でした・・・。その人からのメールもハンパなくて、いちいち答えるのが大変でした。

インターネットの一番の問題点は簡単に慰められる、という事だそうです。ここにはこう書いてあります。また本書からの引用です。
ここでいう簡単になぐさめられるということは、応急処置をしてもらっただけという事だそうで。ちゃんとした治療もしないで、痛み止めの注射を打ってもらっているようなものだそうです。だから、すぐに、次のなぐさめが欲しくなるという事です。つまり、痛み止めはすぐに切れるので、また、打ってほしくて、インターネットにはまるのです。とあります。
もっとわかりやすくいえば、インターネットは一時しのぎに過ぎない、という事ですね。

218ページの「一人暮らしのすすめ」は私も賛成です。言い訳するつもりはないのですが、今の私にはお金に余裕がないし、何より親が許してくれるかどうかですね。あと、出張に行った時はホテルの部屋で必ず1人になりますから、寂しいのはもう慣れっこですけどね(笑)。

そして、多くの人は寂しいから恋をするのだそうです。これについてこう書かれてあります。また本書からの引用です。
友達ではなく恋人なら遠慮なく電話もできるし、メールの返事がすぐに来ないと文句を言うこともできるし、夜中10分おきでも、電話もメールもできる。
(中略)人間が魅力的になるのは、満足している恋をしている時ではなく、恋に破れたり苦しい恋に耐えたり恋を悔んでいる時なのです。
(中略)だから、どんな動機であれ、恋をすればするほど、人間は人間を引きつける体になるのです。
これもわかるような気がします・・・。簡単にいえば、つらい経験をした分、人は成長できるって事ですね。そういえば、「孤独のチカラ」にもこれと似たような事が書いてあります。

これもおススメですよ。あと、みんなとどうしてもなじめない、という方にも読んでほしいです。
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