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まことに残念ですが・・・ [その他]

最近は小説家志望の方も多いと思われます。今はネットという便利なシステムがありますから、作品を発表する事自体それほど難しくはありません(ネットで自分の小説を出している人もたくさんいますしね)。ただ、作品を誰かに読んで評価してもらう、人気作品にする、となれば、難しいと思われます。
せっかく書いたのに出版を断られてしまった。一生懸命書いたのにみんなに批判されてしまった。同人誌を出したのに一冊も売れない・・・。などと落ち込んでいる方も多いと思われます。
または、小説は書いたけど他人の評価が怖い、という方も少なくないと思います。そんなあなたにおススメしたいのがこちら↓の一冊です。


まことに残念ですが…―不朽の名作への「不採用通知」160選 (徳間文庫)

まことに残念ですが…―不朽の名作への「不採用通知」160選 (徳間文庫)

  • 作者: アンドレ バーナード
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2004/01
  • メディア: 文庫





本書にも書いてありますが、今は名作と言われる本にも、一度はボロクソいわれたり、出版を断られたものも数多くあります。
有名な小説家だって常にうまく行ってた訳ではありませんよ!みんな必ず一度は批判されるなどイヤな経験をしてきたんですよ!

『白鯨』などの有名作品が何ていわれて断られ、批判されたのかが簡単に書いてあります。
ホームズでもおなじみのコナン・ドイルの『緋色の研究』は「連載するには短すぎ、読み切りとしては長すぎる」といわれました。『ドリアン・グレイの肖像』は「不快(面白くない)な要素が含まれている」と非難されました。『炎の人ゴッホ』は、「ある芸術家についての、長ったらしくさえない小説」との事。そして、『戦場にかける橋』に至っては「じつにお粗末!」だとか(苦笑)。
その他にも、「rが多い」とか、「ちんぷんかんぷん」といわれた作品もあるとか。いずれも酷いいい方ですが、このような厳しい意見があったからこそ、作家さんたちも、もっと腕を磨こうと思っただろうし、やはり出版社側も見る目が大事だと思うんですよ。

文豪のちょっといい話では、有名作家のエピソードが書いてあります。

13~14ページには、不採用通知を出した出版社と雑誌名が出ています。
こうしてみると「アンネの日記」も最初は断られましたし、コナン・ドイルもスランプ状態があったと思われます。勿論、ウェルズやアガサ・クリスティもボロクソいわれましたが、決してめげる事なく、書き続けました。

143ページにはこんな話もあります。『低能同名』の作者は出版社に次々と断られた末に自殺してしまいます。しかし、その作者の母親がまたすごい人なんですよ(笑)。息子の作品を世に出そうと各出版社に原稿を送ります。断られても断られてもあきらめず、そしてついに、その小説は賞を受賞します。見て「いい親だな」と思いました。

日本の作品が出ていないので、ちょっと物足りないのですが、元気の出て来る一冊です。小説に限らず、仕事に失敗して落ち込んだ時にも読みたいですね。

あと、小説家志望だけど、(家族からなど)周りから反対されていてなかなか決心がつかない、という方にもおススメです。

ちょっと手に入れにくいのですが、興味のある方はネットなどを探してみてはいかがでしょうか。

もう一度いいます。小説家になりたいけど人の評価が気になる方へ。他人の評価が怖いのは充分わかります。それに、賛成してくれる人がいないと張り合いがありませんよね。でも、そればかり気にしていては何もできませんよ。勇気を出して一歩進んでみてください。きっと道は開けるはずです。
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